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XデーとD-day
日本語では、将来的に重大な事が起こり得ると考えられるとき、実際にそれが起こる日を「Xデー」として呼ぶことがあります。英語では、これと同じ意味で“X-day”という語を使うことは通常ありませんが、別の意味ではいくつか存在します。中でも比較的知られているのは、第二次世界大戦中の“X-day”で、連合国軍による九州侵攻作戦、いわゆる「オリンピック作戦」(Operation Olympic)の実行予定日とされた1945年11月1日がそう呼ばれていたそうです。
これに似た表現で英語圏の国々でよく知られているのは、なんといっても“D-day”でしょう。こちらはご存知の方も多いかと思いますが、1944年、ナチス・ドイツ占領下にあった北西ヨーロッパに対して連合軍が侵攻作戦を仕掛けた歴史的な日です。ここでの“D”はdayの頭文字なのですが、今日では“delivery day”すなわち「出産日」の略として“D-day”という表現が使われることもあるようです。ちなみに、作戦実行日が“D-day”とするなら、作戦実行時間はどう表現すればいいでしょうか? そうです、“H-hour”です。意外と単純ですね。
余談ですが、街中ではクリスマスのデコレーションが見られる季節になってきました。日本では、Christmasの代わりにX’masという綴りを用いる方がいらっしゃいますが、ここでアポストロフィーは必要ありません。また、Xmasの発音をあえて「エクスマス」とする必要はなく、「クリスマス」と読んで差し支えありません。