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“Results and Discussion”はあまりお薦めできません

論文の構成として広く知られているものにIMRAD(IMRaD)というのがあります。これは“Introduction, Materials and Methods, Results, and Discussion”の頭文字を取ったものですが、一部のジャーナルでは、ResultsとDiscussionを“Results and Discussion”という単一のセクションとして書くことを許容していることがあります。


非常に短い論文や、Discussionに記載すべき内容がほとんど無いような論文であれば、“Results and Discussion”の使用価値はあるのかもしれませんが、基本的にこの方法はあまり好ましいものではないと思います。研究には必ず何らかの目的があるわけで、実施した結果がその目的をどのように達成したか、仮説を支持するものであったかといった点を考察することが必須といえます。この重要な部分に個別のセクションを用意しないのは、読者の視点から見て不親切と言わざるを得ないと考えます。


実際、原著論文のような通常サイズの論文で、多数の評価項目を伴う研究について述べるようなものであれば、“Results and Discussion”の形式を使って読みやすく仕上げるのは至難の技です。考察においては、自らの研究結果と他者によるこれまでの研究結果を比較し違いを検討することは非常に重要ですが、これを“Results and Discussion”で行おうとするとどうなるでしょうか。自らの研究結果と他者のそれについて同一セクション内で言及することになり、読者が混乱する恐れがあります。


自身の研究結果は独立した“Results”セクションに漏れなく収め、他者による研究との比較は“Discussion”にとっておくのがよいでしょう。

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