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画像の使い回し対策
東京大学発のベンチャーが、論文の画像に不正加工がないかを人工知能を使って検査するサービスを開発したとのニュースが入ってきました。公式のウェブサイト( https://lpixel.net/services/research/lp-exam-cloud/ )で詳細を知ることができます。
これまでも、iThenticateをはじめテキストの類似性を調べるソフトウェアはありましたが、画像に関しては、技術的な難しさから、なかなか有効なものがありませんでした。同ベンチャーのサービス開始が発端となり、Figureの無断転載などを水際で防ぐツールが一般化すれば、より高いGPP(good publication practice)のスタンダードが実践されることが期待されます。
折しも世間では東京オリンピックの公式エンブレムに盗作の疑いが持ちあがるなど、図画のオリジナリティに関していつになく関心が高まっています。どこまでを盗作とするのかについての判断は、結局のところテキストにおける一致率のような指標をもとに域値を設定し、それを超えているか否かで判断するしかないのかもしれませんが、「似ているか似ていないか」という主観的判断よりは(たとえそれが専門家によるものであったとしても)、公正かつ受け入れやすいのかもしれません。人工知能の開発が著しく進展している今日では特にその感があります。