• Topnotch

医学の世界のナイキカーブ

ナイキ(Nike, Inc.)といえば、スポーツウェア等を取り扱う世界的企業ですから、ほとんどの方がご存知かと思います。では、「ナイキカーブ」と言われると、何を想像されますでしょうか。多くの方が、シュッという音が聴こえてきそうなあのロゴを思い出すことでしょう。あの特徴的なデザインは、英語でSwoosh(スウッシュ)と呼ばれています。


この「ナイキカーブ」という表現ですが、実は糖尿病治療の領域でも何度か使われたことがあります。まだ一般化したとは言えないので一部の医療者以外の方には馴染みがないと思いますが、糖尿病薬の投与直後にHbA1cが低下し、その後緩徐な悪化を辿る様子を表現したものです。グラフで示したときに、一旦下がってそこから緩やかに上がる様子がちょうどナイキのロゴのように見えます。これはなかなか言い得て妙な表現だと思います。専門家の間でしか通じないjargonの類は“good writing”の敵でしかありませんが、こういった視覚的にもイメージのしやすいフレーズは大歓迎ではないでしょうか。

Recent Posts

See All

前置詞の意図的な省略 その2

以前のブログにおいて、「Accessed 10 June 2019」のような、前置詞を省略した表記について書きましたが、今回はそれにまつわる内容になります。 日付の前に置く前置詞は一般にonであることはみなさんご存じかと思いますが、それを省略できる場合が意外に多いのです。具体的に言うと、”on that day”、”on the previous day”、”on the following da

“et al.”がもたらすメリット

論文の参考文献欄(References)で広く使用されている“et al.”ですが、これがラテン語由来の表現で、一般的な英語でいうところの“and others”にあたるということは既に多くの方がご存じではないかと思います。 「なぜ対応する英語表現があるのにわざわざラテン語を用いるのだろうか」 こんな疑問を持ったことはないでしょうか。 その答えになるかはわかりませんが、論文の参考文献を整理している

reviseの結果、単語数制限を超えてもよいのか?

多くのジャーナルが論文の単語数に上限を設けていますが、これに従うのが難しいことがよくあります。毎回、簡潔な論文を書くのに四苦八苦される先生も多いことでしょう。なんとか単語数制限をクリアし投稿できたとしても、査読者から「Methodsの情報が足りない」「この既発表論文についても考察せよ」等の指摘をうけ、大幅な追記を余儀なくされることは珍しくありません。では、その際、追記によって当初の単語数制限を超え