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今日の英文校正メモ vol. 16
変更前:Patients who completely resected stage III melanoma were
変更後:Patients with completely resected stage III melanoma were
「III期悪性黒色腫を完全切除した患者~」の意。変更前の表現だと、患者が自分で切除を行ったように見えます。
変更前:a total administration of 10 times
変更後:a total of 10 doses
日本人の書いた英文では、“dose”が適切に使用できていないことがよくあります。ネイティブの書いた英文でどのように使われているか、注意してみることをお勧めします。また、“dose”と “does”の綴り間違いにも気を付けましょう。(この間違いはスペルチェッカーを使用しても検出できないことがあります。)
変更前:death hazard ratio
変更後:hazard ratio for death
「死亡のハザード比」の意。変更前の表現は名詞が3つ並んでいるために修飾関係が曖昧となり、読み取りにくくなっています。実際、ネイティブが書いた英文でこのようなフレーズは見たことがありません。
変更前:This condition may degrade quality of life.
変更後:This condition may decrease quality of life.
“degrade”は地位や等級が「下がる」ときに使用する動詞で、「質の低下」にも使用できるのですが、殊にQOLに関しては、“decrease”、“reduce”等が用いられ、“degrade”が用いられることは稀です。
変更前:Adverse events were similar in the two groups.
変更後:The incidence of adverse events was similar in the two groups.
変更前の文では、有害事象の「種類」が2群間で同様だったのか、「発現率」が同様だったのかがわかりません。文脈を読めばわかる場合が多いですが、明確に書いたほうがよいでしょう。