• Topnotch

ボランティアとvolunteer

先日、タレントの方が少年に脅迫されるというニュースがありました。少年は「慈善活動をしているのに裕福な生活をしているのが許せなかった」そうです。


さてこの慈善活動、英語ではphilanthropyと言いますが、日本では「ボランティア」と同じ文脈で使われることが多いかと思います。当然この「ボランティア」は英単語のvolunteerからきているわけですが、そのニュアンスが日本語と英語では微妙に異なるのではないかと感じることがあります。


日本語で「ボランティア」というとき、善行・奉仕活動を行うこと、それも無償で行うこと、という意味であることが多いように感じます。善行なのだから、当然、より多くの人がやるのが良いということになり、いきおい教育現場では「生徒全員にやらせよう」というような発想が生まれることもあります。


一方、英語のvolunteerには、「無償で」(without pay)いう意味を含むことももちろんありますが、「自発的に」「自ら進んで」(willingly)行動するという概念が中心にあります。例えば、医学研究論文において“All patients participated in our study on a voluntary basis”というとき、「患者は無償で試験に参加した」という意味ではなく(実際そういうケースもあるかもしれませんが)、「患者は自分の意思で試験に参加した」すなわち「研究者が参加を強いたわけではない」と言う意味になります。


こうした背景があるため、日本語で「ボランティア活動」というとき、「無償で行動して当然」と考える人とそうでない人が出てくるのも無理はないのかもしれません。


ちなみに英語のvolunteerの発音に少しでも近づけるならば、“ボランティア”よりも“ヴァランティーア”のほうがそれらしいと言えます。また、頭の部分ではなく“ティ”の部分にアクセントをつけるとネイティブに近い発音になります。

Recent Posts

See All

前置詞の意図的な省略 その2

以前のブログにおいて、「Accessed 10 June 2019」のような、前置詞を省略した表記について書きましたが、今回はそれにまつわる内容になります。 日付の前に置く前置詞は一般にonであることはみなさんご存じかと思いますが、それを省略できる場合が意外に多いのです。具体的に言うと、”on that day”、”on the previous day”、”on the following da

“et al.”がもたらすメリット

論文の参考文献欄(References)で広く使用されている“et al.”ですが、これがラテン語由来の表現で、一般的な英語でいうところの“and others”にあたるということは既に多くの方がご存じではないかと思います。 「なぜ対応する英語表現があるのにわざわざラテン語を用いるのだろうか」 こんな疑問を持ったことはないでしょうか。 その答えになるかはわかりませんが、論文の参考文献を整理している

reviseの結果、単語数制限を超えてもよいのか?

多くのジャーナルが論文の単語数に上限を設けていますが、これに従うのが難しいことがよくあります。毎回、簡潔な論文を書くのに四苦八苦される先生も多いことでしょう。なんとか単語数制限をクリアし投稿できたとしても、査読者から「Methodsの情報が足りない」「この既発表論文についても考察せよ」等の指摘をうけ、大幅な追記を余儀なくされることは珍しくありません。では、その際、追記によって当初の単語数制限を超え

所在地

    

    トップノッチ・コミュニケーションズについて

 

トップノッチは、生物医学分野に特化した論文翻訳・校正とその投稿に関するコンサルタントサービスを提供しており、お客様のほぼ全てが日本国内の研究者とその卵です。トップノッチの強みは、専門分野に秀でたネイティブの校正者による校閲に加え、雑誌社と翻訳会社の双方での勤務経験を有する投稿論文コンサルタントにより投稿の各ステージにおけるサポートが受けられるという点にあります。大手企業にありがちな杓子定規な対応をせず、それぞれのお客様の状況にあわせ親身になって支援させていただきます。

Copyright © 2013-2019 Topnotch Communications. All rights reserved - 翻訳・英文校正

〒114-0032
東京都北区中十条1-3-18-304
サンヒルズ

Topnotch Communications

Tel: 050-3578-8875
Eメール: 

  • Wix Facebook page
  • Wix Twitter page
  • Wix Google+ page