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ジエチルエーテルの使用と論文発表
今日では、医薬品として製造されていない試薬や化学物質を動物実験に用いることは、もはや倫理的に認められなくなってきています。とりわけエーテル(ジエチルエーテル)は、血中溶解度が高く導入が遅いこと、また眼や鼻腔への刺激性があることから、動物福祉の面で苦痛除去に適していません。そもそも、引火性があることから試験の安全性の面からも推奨されるものではありません。
実際、Journal of Nutritional Science and Vitaminology誌の投稿規程では、ジメチルエーテルを動物実験に使用すべきでないことが明記されており、もし使用した場合はその理由を論文中で説明することが求められています。ちなみに、Cardiovascular Research誌は、ジメチルエーテルの他に、抱水クロラールや低用量バルビツールも、動物の麻酔や安楽死処分への使用を認めないことを明らかにしています。