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やっぱり日本人は真面目?
Diagnostic and Interventional RadiologyというトルコのジャーナルのEditorial(Diagn Interv Radiol 2015;21:93-95)を読んでいて、ある文が目にとまりました。同誌のEditor-in-ChiefであるNevzak Karabulut氏による文章で、「投稿規程に従わない論文が多い」という主旨を述べる一節の中に、以下のような記述がありました。
“Failure to adhere guidelines is more prevalent in manuscripts submitted from Middle East, Africa, China, and India.”
(注:adhereは自動詞ですので、本来はadhere to guidelinesとしなければなりません。)
この文を読んだとき、筆者は、
「日本人の著者は、中東・アフリカ・中国・インドの著者に比べるときちんと投稿規程に合わせる傾向があるということだろうか。やっぱり日本人は真面目なのかな」
と思いました。しかし、単に日本人がDiagnostic and Interventional Radiologyにあまり投稿していないだけということも考えられるので、同誌のウェブサイトで既発表の論文の著者を調べてみました。すると、全体に占める割合はかなり低いものの、日本人著者による論文もいくつか公開されていました。サンプル数が非常に少ないので決して断言はできませんが、日本人の著者は投稿規程をきっちり守る傾向があるのかもしれません。
少し気になるのが、上述の「中東・アフリカ・中国・インド」という構成です。前の3つの地域は基本的に英語が公用語なわけではないでしょうから、投稿規程の内容を正確に把握しづらいといったハンデもあると思うのですが、インドはヒンディー語と並んで英語が共通語として使われている国です。にもかかわらず規程を守らない人が多いというのは不思議です。