• Topnotch

「であろうと思われる」

日本語で書かれた論文を読んでいると、「~が重要であろうと思われる」というような表現が頻出します。日本語で書いているうちは問題ないのですが、こういった断定を避けた表現を英文にするときには注意が必要です。「であろう」や「と思われる」にあたるフレーズ(may、appear、seem等)を多用しすぎると、自信がないのかと思われてしまうおそれがあります。


もちろん、本当に確信が持てず、「可能性がある」と言いたいのであればmayを使えばよいですし、「おそらくそうだろう」というときはprobablyを使えばよいです。しかし、論文中で具体的な研究結果を提示し、考察(discussion)を経た後の結語(conclusion)で「~が重要であろうと思われる」と言うときに、


…seems to be important.


となっていると、せっかくの主張が弱くなってしまう印象があります。


一方、緒言(introduction)において、


「文献レビューに基づけばAという考え方は重要なように思われる。しかしまだ十分に立証されたとは言い難い。よって我々はこのことを確かめるために本研究を行った」と言いたいときは、上記のようなフレーズが適しています。


Recent Posts

See All

前置詞の意図的な省略 その2

以前のブログにおいて、「Accessed 10 June 2019」のような、前置詞を省略した表記について書きましたが、今回はそれにまつわる内容になります。 日付の前に置く前置詞は一般にonであることはみなさんご存じかと思いますが、それを省略できる場合が意外に多いのです。具体的に言うと、”on that day”、”on the previous day”、”on the following da

“et al.”がもたらすメリット

論文の参考文献欄(References)で広く使用されている“et al.”ですが、これがラテン語由来の表現で、一般的な英語でいうところの“and others”にあたるということは既に多くの方がご存じではないかと思います。 「なぜ対応する英語表現があるのにわざわざラテン語を用いるのだろうか」 こんな疑問を持ったことはないでしょうか。 その答えになるかはわかりませんが、論文の参考文献を整理している

reviseの結果、単語数制限を超えてもよいのか?

多くのジャーナルが論文の単語数に上限を設けていますが、これに従うのが難しいことがよくあります。毎回、簡潔な論文を書くのに四苦八苦される先生も多いことでしょう。なんとか単語数制限をクリアし投稿できたとしても、査読者から「Methodsの情報が足りない」「この既発表論文についても考察せよ」等の指摘をうけ、大幅な追記を余儀なくされることは珍しくありません。では、その際、追記によって当初の単語数制限を超え