意味するところが日本語と微妙に異なる動詞

辞書で動詞を調べ、そこに書いてある訳語を確認したうえで文を書いても、結果的に意図した意味にならないことがあります。日本語と英語はそもそも全く違う言語ですから、はじめから1対1で完全一致しているものではないという意識が必要です。 以下の文を見てください。 The boy...

治験コーディネーターの方々の奮闘に想いを馳せる

治験の調整役として欠かせない存在である治験コーディネーター。一般にCRCとも呼ばれるこの職業について書かれた「CRC(治験コーディネーター)という仕事」(丸山由起子著、株式会社メディカル・パブリケーションズ刊)という本があります。CRCになりたい人に向けたハウツー本というよ...

情報量の少ない図表なら無いほうがマシ?

論文において図表の果たす役割は決して小さくありません。Table(表)は、例えば臨床研究における患者背景データを網羅的に示すうえで欠かすことができないものですし、Figure(図)も、時系列に沿った変化や全体に占める割合などを視覚的に分かりやすく見せるのに非常に役立ちます。...

「買収の標的になるくらいがいい」

東洋経済新報社の発行する週刊誌「東洋経済」の9月13日号で「クスリの裏側」という特集が組まれていました。生活習慣病に関する一般人向けの分かりやすい解説や新薬開発の最新事情、製薬業界の抱える問題点等、いろんな角度から取材した興味深い内容でした。...

1日1報のペースで論文は撤回されている

昨今、データの改ざんによる論文の撤回が日本でも取りざたされていますが、論文撤回数は、世界的に見ても顕著な増加傾向を示しています。SinghらがPubMedとMedlineのデータベース検索に基づく調査を行ったところ(Journal of Traditional and...

多重投稿に対するジャーナルの苦肉の策

以前のブログでも取り上げましたが、多重出版という行為はジャーナルにとって由々しき問題のひとつです。複数のジャーナルに同じ内容の論文が掲載されることは、限られた紙面を無駄に使うだけでなく、当該分野で行われるメタアナリシスにも悪影響を与えるという話を以前しました。...

ジャーナルが背負う責任と自衛策

科学技術論文は研究や調査の結果に基づいて書かれるフォーマルな文書です。センセーショナルな書き方をする必要がなく、得られた所見に依拠して淡々と綴られる性質のものですが、それでもちょっとした不注意から特定の個人や集団の名誉を相対的に下げることになることはあり得ます。そして、仮に...

ジャーナルの否定的な判断に対するリアクションの方法

投稿した論文が最終的にリジェクトに終わることは珍しいことではありません。とりわけ、自信を持って投稿した論文が査読すら受けることができずあえなくリジェクトになってしまったら、大きな失望を味わうことになるのも仕方ありません。「失望」と書きましたが、研究者の中には、失望だけでなく...

MRさんにとって歩くということ

先日、MR(医薬情報担当者)さん向けの書籍を読みました。27年間MR・営業所長を務めた友石和登氏の著書で「文献にマーカーを引いて持っていったら叱られた。なぜだろう?」というタイトルです。新米のMRあるいは数年MRを経験して伸び悩んでいる方々に向けた本のようでした。身近なMR...

ドイツ語の影響を再認識

今日どの程度日本国内の医療の現場で使用されているのかわかりませんが、業界用語として、赤血球を「ルート」といい、白血球を「ワイセ」というというのがあります。「ルート」はともかく、「ワイセ」については、“white blood...

“Following”の多用と懸垂分詞の話題

論文で頻繁に使用されるにもかかわらず、必ずしも望ましいかたちで使われていない単語というのがあります。今回はその中のひとつ、“following”を取り上げたいと思います。まず、以下の文を見てください。 Following a meal, the animal...

雑誌のランキングとネット的な価値観

アイゲンファクター(Eigenfactor)というのをご存知でしょうか。インパクトファクターのことは多くの研究者がご存じだと思います。実際、日本国内の研究者の間ではIFなどと短縮化して呼ばれる一般的な存在であり、論文がインパクトファクターの高い雑誌に掲載されることは非常に名...

パーセンテージのまやかし

医学論文ではパーセンテージが頻繁に使われます。例えば、 The incidence of grade 3 or 4 adverse events was 18.75%. あるいは、 Grade 3 or 4 adverse events were reported in...

表現の曖昧さを回避する

英語の諺に“Two is company, but three is none.”というのがあります。これは、「二人だと仲間だけれど、三人になると仲間割れする」という意味です。類似の表現として、“Two is company, but three is a...

インターネットで閲覧できるデータは投稿には使えない?

以前のブログで多重出版について触れましたが、今回も関連する話題です。ジャーナル側としては、既に他誌で発表された研究論文や他誌に投稿中で今後公表されるかもしれない論文を受け付けないことを、明確に投稿規程でうたっています。また、多くのジャーナルは、投稿時に添えるカバーレターにお...

結果のデータを改ざんして論文を公表するということ

まず、論文中のデータに虚偽の疑いが生じその疑いがもっともらしいと判断された時点で、それを掲載した雑誌は当該論文を取り下げます(retraction)。しかし、一旦紙になって出回ったものを回収することはできませんし、雑誌の権威は確実に損なわれます。...

論文投稿は校正が○割?

先日電車に乗っているときに新刊書籍の広告を見つけました。本のタイトルは「中学受験は親が9割」というものでした。以前、「人は見た目が9割」という本がヒットしましたが、今回のタイトルは明らかにその流れを汲むものと思われます。他にも「○○は△△が□割」というフォーマットの本はたく...

公共の場と恥部(の類似点)

「公共の場」と「恥部」。一方は不特定多数の人々の目にとまる場所であり、もう一方は非常に個人的な場所です。類似点どころか意味的には対極にあるといっても過言ではありません。しかし、これらを英語で表すとどうでしょうか。前者はpublic areaとなり、後者はpubic...

多重出版を避けるために

出版倫理の観点から、多重出版は厳しく禁じられています。英語ではduplicate publication、multiple publication、あるいはredundant publicationなどと呼ばれます。一言でいえば、「本質的に同じ内容の論文を複数回出版すること...

スポーツファンの文法力

英語の文法チェックサービスを提供しているGrammarlyというところが、各種スポーツファンによるツイートが文法的にどの程度正しいかを調べたそうです。37の主要なスポーツを対象にしたそうですが、英語なのでおそらく相撲は含まれていないと思われます。...